0からの堆肥化施設教室

はじめに 設計計算(5)戻し堆肥(3)
堆肥化ってどういうこと?  ここでの計算は「設計計算(4)分解と水蒸発」とほぼ同様ですが、オガクズの添加量が減ったことにより乾物分解発熱量の減少し、堆積表面積が増えたことにより表面からの水蒸発量が増加しました。
酪農(フリーストール)戻し堆肥利用の場合の計算例(「設計計算(6)戻し堆肥(2)」よりつづく)
(7)乾物分解量
堆肥化による牛ふんの総乾物分解率を40%とする。
堆肥化によるオガクズの総乾物分解率を10%とする。
 牛ふん 420kg×40%=168.00kg≒168kg
 オガクズ 262kg×10%=26.2kg≒26kg
 計 168kg+26kg=194kg

(8)乾物分解発熱量
牛ふん乾物1kg当たりの熱発生量を4,500kcalとする。
オガクズ乾物1kg当たりの熱発生量を3,000kcalとする。
 牛ふん 168kg×4,500kcal/kg=756,000kcal
 オガクズ 26kg×3,000kcal/kg=78,000kcal
 計 756,000kcal+78,000kcal=834,000kcal

(9)水蒸発量
水1kg蒸発に必要な熱量を900kcalとする。(0.5m以下の場合は900kcal/kgとなります)
堆積物表面からの水の蒸発量を3kg/uとする。
 発熱による水蒸発量 834,000kcal÷1,000kcal=834.00kg≒834kg
 表面からの水蒸発量 533u×3kg/u=1,600.00kg≒1,600kg
 水蒸発量合計 834kg+1,600kg=2,434kg

(10)発酵物(堆肥)
 発酵物乾物量 2,104kg−194kg=1,910kg
 発酵物水分量 4,466kg−2,434kg=2,032kg
 発酵物重量 1,910kg+2,032kg=3,942kg
 発酵物水分率 1,940kg÷3,942kg=51.547%≒51.6%
発酵物の容積重を400kg/立米とする。
 発酵物容積 3,850kg÷400kg/立米=9.625立米≒9.7立米
 生産堆肥の水分率は51.6%でしたが、戻し堆肥として利用するためには、これを40%まで乾燥させなければなりません。次にその計算を行います。
なぜ堆肥化が必要か
家畜んのふんはどのくらい分解するの
堆肥化に必要な日数は?
堆肥化の準備
処理対象ふん尿の量と水分率
設計計算(1)設計諸元 
設計計算(2)副資材
設計計算(3)発酵槽容積
ふんと副資材の分解発熱量
設計計算(4)分解と水蒸発
容積重の設定
戻し堆肥の利用
設計計算(5)戻し堆肥(1)
設計計算(6)戻し堆肥(2)
設計計算(7)戻し堆肥(3)
設計計算(8)戻し堆肥(4)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
  
  
  
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
  
  
設計計算全体を見る
エクセル版
  2003/12/26:初版